利小損大で、損切り貧乏になる
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投資資金が足りないと、有望株があっても買い付けられない。
まだまだ上がる株も、他の株を買い付けるために、小さな利益で売らねばならない。
こういうことをしていると、実は「損切り貧乏」になってしまう。
損切り貧乏とは、損切りばかりしていて、気がついたら資金がなくなってしまうってことだ。
株式投資は、必ず儲かるものでは無いので、損をするときはどうしても損する。
業績の下方修正が出たり、粉飾決算の疑いが出たり、他の会社との取引でトラブルになったり、経営者が訴えられたり、いろんな事件が起こって、そのたびに株価が大きく下がることがある。
なので常に利益を大きく取っておかなければ、「利小損大」になって、収支が悪くなってしまうのだ。
そのため、有望株はできるだけ長く保有したい。
好材料が織り込み済みになるまで、持っていたい。
有望な銘柄を20~30万円分くらい買い付けて、それを3つ4つキープしておきたい。
そのためには150万円くらいの資金が必要だが、そんなに投資資金が用意できない場合、信用取引を始めるというのも一手だ。
信用取引は、証券会社にもよるが、法律的には30万円以上あれば始められる。
信用取引では、保証金の3倍まで株の売買ができるため、40万円ちょっとの資金さえ用意できれば、120万円くらいの株を売買できるのだ。
上がってる株はキープ、下がる株は損切り
投資資金が少ないと、複数の銘柄を持ち続けられない。
上がり続けていて持ち続けたい株があっても、他に有望な株が見つかったら、どちらを持つか選択しなければならないが、資金に余裕があれば、両方持つことができる。
両方持ち続ければ、手放した方が上がって、選択を悔やむようなことは減る。
そして信用取引で売買枠を拡げると、含み損が発生した株の反発を待つのにも使える。
株価が急騰している株は、調整も大幅になるため、大幅に上がった翌日に売り込まれて、大きく下がることもよくあるからだ。
ここで大きな含み損ができると、資金の余裕がない場合は慌てて損切りして、他の株に乗り換えたりする。
下がっている株を売って、上がっている株を買うわけだ。
ところがそうして損切りした株が、数日後、また上がり出すと言うこともよくある。
つまり、もうちょっと持ち続けておれば、損切りしなくても良かったわけだ。
これはザラ場中にもよくあって、慌てて損切りした後に、株価がまた急上昇して、ムダに損切りしてたって事もよくある。
こういうムダな損切りが続くと、あっと言う間に資金がなくなる。
これがいわゆる「損切り貧乏」というやつだ。
損切り貧乏になる原因にも色々あるわけだが、値上がり率ランキングから銘柄を選ぶ場合、一旦調整が入って株価が下がっても、数日後にまた買いが入ることが多い。
なので運悪く含み損ができてしまっても、しばらく持ち続けると、思いの外、小さな損切りで済むこともよくある。
ダラダラ株価が下がっている場合は、早めに損切りしないといけないが、いったん下がっても、そこから横ばいで推移している株は、一定の買いが常に入っているワケなので、また値上がりするチャンスが来ることが多い。
値上がり率ランキングで注目を集めた株には、投資家もしばらくは注目しているので、上がり始めるとまた買いが集まってきたりするのだ。