逆行高銘柄は買い?
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逆行高(ぎゃっこうだか)銘柄とか独歩高(どっぽだか)銘柄というのがある。
逆行高銘柄というのは、日経平均や新興株が大きく下がって、相場全体が大幅マイナスの時に、それに逆行して騰がっている銘柄だ。
日経平均が500円を超える大下落になって、暴落に近いことが起こっているというのに、我関せずと上がってる銘柄がいくつかある。
こういうのを逆行高銘柄と呼ぶ。
一方、取引が閑散としている日に、際だって騰がっている銘柄もある。
8月の夏枯れ相場など、市場参加者が少ない時期には、相場全体の売買が減っている。
こういう時期は、株価もあまり大きく動かず、日経平均の変動幅も50円くらいになったりする。
東証一部の売買代金総額が活況の目安の2兆円を大きく割れて、日経平均も狭いレンジで動いていても、着々と株価を上げている銘柄がある。
こういうのが「独歩高銘柄」だ。
逆行高銘柄や独歩高銘柄は、個別に非常に強い材料を持っていて、日経平均がだだ下がりになっていても、株価は下がらずに騰がる。
近い将来に大きく騰がると思えば、相場が大下落・暴落相場でも株の持ち主がガッチリ握って、売りに出さないのだ。
そして新たに買いに入る投資家も、下がっている株は買わないから、逆行高・独歩高銘柄に集中する。
逆行高銘柄の例
下落相場や閑散相場にあって、相場に逆行するように上がる銘柄。
こういう銘柄を逆行高銘柄とか、独歩高銘柄などと呼ぶ。
逆行高や独歩高になると、値上がり率ランキングで目立つから、投資家の注目を集めやすい。
そして逆行高や独歩高になっている材料が強いものであれば、なおさら資金が集中するので、大きく騰がりやすい。
注目もされなかった銘柄に、パッとスポットライトが当たるような感じで、続々と新しい投資家が参戦してくる。
というのも相場全体が上昇している金あまりの需給相場の時には、マイナーな銘柄にはお金が回ってこない。
近い将来有望な中小企業があっても、他の好調銘柄を買った方が安全だから。
投資家も、知らない企業の株を買うより、勝手知ったる企業の株を買いたいから、相場全体が上向きの時には、いくら有望であっても注目されない。
ところが市場全体が暴落しているときは、ほとんどの銘柄が5%も10%も下げるので、本当に株主がガッチリ握っている銘柄が、多くの投資家の目の前に浮かび上がってくる。
そんな銘柄が本当にあるのか?とも思うが、2015年8月末に起こった大下落時にも、逆行高でストップ高になっている銘柄があった。
2015年8月末の株価大暴落の日足チャート
中国の上海市場が下げ止まらず、中国の経済統計も減退がハッキリし、それがキッカケで世界同時株安が起こった。
日経平均株価も、2万500円前後から、6日連続下落で、1万7,700円台まで下落。
暴落時の唯一のストップ高銘柄(4080田中化学研究所)
こんなとんでもない下落時に、一銘柄だけストップ高をつけたのが、リチウムイオン電池の正極材を生産している田中化学研究所(4080)だった。