峠を越えると乱高下が始まる。
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ストップ高を連発して上がった銘柄も、ピークを越えると大幅に下がる。
ストップ安を連発し、しばらくは陰線が続く。
何日後に反発するかは銘柄次第だし、上昇率によっても変わるようだが、とにかく数日は調整が続くことになる。
ただ、近い将来に大幅業績拡大が予想されるような好材料であれば、いずれまた株価は上昇し始める。
というのもストップ高が続いたり、何連騰もするような銘柄は、株式ニュースでも取り上げられるようになり、注目度が徐々に高まっていくからだ。
閑散取引で売買高が少ない株でも、株価がドンドン上がっているなら、それについて言及しないわけにもいかないからね。
そのため、好材料があるが知名度が低い銘柄には、最初はスキャルパーやデイトレーダー達が、イナゴのように集まって株価が上がる。
いわゆる「イナゴ投資家」達が集まって、ストップ高を連発するようになる。
イナゴ投資家が売買する銘柄は、株価の変動が激しいため、日中トレードに専念できる人くらいしか買い付けない。
またファンドに組み込んだりすることも難しいため、下がったら買いが入って株価が安定すると言うことも無い。
ところが連騰がストップして峠を越え調整が進み、下値が固まってくいると買いが入り始める。
こうなってくると、下げても下げても、また買いが入って反発するようになる。
3日連続大幅下落の翌日(10日目/火曜日)
※2388ウエッジホールディングスの5分足チャート。
前日(月曜日)に、売買注文累計のバランスが好転し、反発が期待されたが、売り物に押されて騰がらなかった。
しかしこの日は前日に出たニュース(タイの子会社の転換社債)に対する評価が定まり、買い先行で株価が上がり始め、4日ぶりのストップ高で高値引けになった。
ニュースが出たのは前日の昼だが、にわかには、どれくらいの材料なのか、チョッとよくわからない材料だったので、買いが続かなかったということだろう。
しかし価値のあるニュースだったと判断され、この日の久々のストップ高につながったらしい。
株価2倍は、利益確定の目安?
急上昇株の急騰が止まり、ストップ安などを経て、株価の下値が固まってくると、売買参加者も徐々に変化していく。
つまり短期間の利益を求めるスキャルパーやデイトレーダー達に加え、スイングトレーダーや中期投資家が、参加し始めるため、下値が切り上がるのだ。
こうなってくると、一時的な人気株ではなく、将来性が期待できる成長株銘柄として、長期保有を目的とした買いが入り始める。
投資雑誌や会社四季報でも取り上げられ始め、多少下がっても買いが入って反発するようになる。
ただ、まだこの時点では、株価は乱高下しやすい。
というのも最初のストップ高連発時に、最高値でつかんで損を抱えている株主もいるので、しこりがたくさん残っているからだ。
なので底値が確認されて反発し始めても、戻り売りや「やれやれ売り」が出てきて、以前のように株価は大きく上がらなくなる。
ストップ高目前まで株価が上がっても、また売りに押されて株価が急落したりする。
大幅反騰の翌日の5分足チャート(11日目/水曜日)
前日ストップ高で高値引けした2388ウエッジホールディングスだが、この日は前日終値で少し揉んだ後、大きな買いが入って急騰。
前場11時すぎにはストップ高(612円)にタッチするも、後場は売りが増え始めて、2時すぎに急落。
しかし10%マイナスで下落が止まり、大引けは6%の下落で引けた。
この時点ではどうも、600円到達が、売りサインになっているという感じになっている。
前週も水曜日に635円ストップ高で高値引けだったが、翌木曜日は特売りからストップ安という流れだった。
最初のストップ高が300円だったので、300円のおよそ2倍になる600円が、利益確定の目安にされているらしい。
これに気がついておれば、高値で売って安値で買い戻せたから、回転で大儲けしている人もいたんだろうね。
さて、この後はどうなるのか?6日目のストップ高635円の高値が越えられなければ、この銘柄もこの当たりで終了と言うことになるのだが。