カラ売りが積み上がるカラクリ

更新日:

7625Gダイニングは、関東を中心に約50店舗のレストランを展開する企業だ。

 

ラ・ボエムというイタリア料理店や、エスニック料理のモンスーンカフェ、創作和食の権八などといった、複数のブランドを持ち、景気回復や訪日外国人の増加で、業績回復が見込まれている。

 

この銘柄は、貸借銘柄だが、取引が殆どない「閑散銘柄」で、なかなか買いが続かない。

 

なので株価が一時的に吹き上がっても、カラ売り勢によってすぐに売り潰され、カラ売り専門のデイトレーダーにとって、格好の小銭稼ぎ銘柄になっていた。

 

ところがある日突然、買いが続いて入りだし、株価の上昇が始まった。

 

その最初の日の5分足チャートがコレだ。

 

需給相場株の動き・5分足チャート(1日目/水曜日)
この日もいつものように寄りつきから閑散取引で、10時頃からようやく買いが入り始めた。

 

そして11時前には恒例の大陽線で、値上がり率ランキングに顔を出して、イナゴ投資家の買いを集めた。

 

さらにいつも通り買いが続かず、株価が下がって元の値段まで戻って、カラ売りの買い戻しが入るはずだったのだが、この日はちょっと様子が違っていた。

 

というのもこの日は240円に大きな買い板が出て、株価を下支えするような動きがあり、株価が定位置まで戻らなかったのだ。

 

さらに大引けに近づくにつれて、売買が活発になり、売買される株の単位も大きくなった。

 

これは何かが起こることを予感させた。

 



ストップ高で大量のカラ売り発生?

閑散銘柄で、殆ど売買のない7625Gダイニング。

 

買いが入って吹き上がっても、すぐにカラ売りが入って潰れ、日足チャートは上ヒゲが並ぶ。

 

買いが強くない事が分かっているので、カラ売り専門のデイトレーダーの、格好の小遣い稼ぎ銘柄だった。

 

ところがある日、買いが入り始め、カラ売り残高が増え始めた。

 

いつもなら線香花火のように、最後は株価が元に戻るのに、その日は戻らず、買いが入り続けた。

 

そしてその翌日、この動きはさらに加速した。

 

というのも寄りつきから買いが続いて、なんとストップ高まで買われてしまったのだ。

 

需給相場株の5分足チャート・ストップ高初日(2日目/木曜日)
さすがにこれはビックリした。

 

なにしろこの会社は、たしかにインバウンドだとか、景気回復で売り上げが伸びることも予想できるが、今までは取引がほとんどない閑散銘柄だったわけだから。

 

なので何か発表があるのかな?と思ったが、会社側からは何の発表も出ておらず、テレビや雑誌などで紹介されたわけでもなかった。

 

つまり材料がないままに、ストップ高に張り付いてしまったのだ。

 

そこでカラ売り専門のデイトレーダー達も、ストップ高付近でカラ売りを始めたらしい。

 

だってすぐに買いの力が衰えて、元の株価に急落するはずだから。

 

ストップ高の高い株価で株を売れば、暴落したときに大きな高低差で大儲けできる。

 

何の材料もない閑散銘柄だから、いくら売り込んでも損はしないはず。

 

ところがここで不思議なことが起こった。

 

いくら大きな売りがわき出ても、それをどんどん買い上げる人がいたのだ。

 

そうしてストップ高のまま引け、日証金から「貸株注意喚起」が出された。

 

日証金速報では、カラ売り残が100万株を超え、貸借倍率も大きく減って貸借良化した。

 

ストップ高が剥がれるたびに、カラ売りがドンドン積み上がっていったらしい。

 


広告


Twitter
Facebook
LINE
はてな
ポケット

株式投資 オススメ教材

★相場式の発展形、短期間で利益を出す「ショットガン投資法」

★ウイークリートレードならワンウイーク副業投資

★株価の天底と転換点が一目でわかる
テクニカル指標の使い方

★情報に乏しい新興市場株の情報はここから!