積み上がったカラ売りはどうなる?

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株の格言に「売り禁に買い無し」とか「売り禁後の玉は金の玉」というのがある。

 

これは売り禁になる頃には、株価は既に高値圏にあって、いつ大下落が始まってもおかしくなく、「売り禁後に買うのは危険だ」と言う風な意味だろうと思う。

 

そして大下落になれば、カラ売りで大儲けできるから、売り玉は手放すなということだろう。

 

ただし売り禁後すぐに下がる場合と、売り禁後もしばらく続伸した後、どこかで大きく下がる場合がある。

 

確かに、売り禁や増し担で、売りから入るトレーダーや、信用取引専門のトレーダーは減る。

 

しかし株価は需給で決まるので、その銘柄を買いたい人が多ければ、売り禁や増し担くらいでは値下がりしない。

 

「カラ売りできなくなったから値下がりする」と言う理屈は明らかにおかしい。

 

というのも対偶で考えれば、「値上がりするのはカラ売りできるからだ」ということになってしまうから。

 

それならカラ売りできない銘柄は、永遠に騰がらないことになってしまう。

 

しかし実際に株価が何倍にもなった株では、売り禁や増し担になったあとも、さらに株価が急騰し続けることが多い。

 

また浮動株数が少ない銘柄の場合、売り禁後の踏み上げ相場を狙って、買いが殺到することもある。

 

7625Gダイニングも、ひょんなことから踏み上げ相場になって、一攫千金を目指すトレーダー達が殺到した。

 

と言うのもこの銘柄、実は騰がり始める前に、すでの貸借倍率が減り、貸借良化が起こっていた。

 

ストップ高前の貸借倍率(速報値)
6/5 金 大引け後 貸借倍率 1.566/8 月 大引け後 貸借倍率 0.466/9 火 大引け後 貸借倍率 0.536/10水 大引け後 貸借倍率 0.27←動き出した日6/11木(ストップ高) 大引け後 貸借倍率 0.06(売り残、約115万株)
需給相場株・2日連続ストップ高(3日目/金曜日)
売り禁と増し担の規制が入った翌日、4日目(月曜日)は、寄らずのストップ高で引けた。

 

浮動株約170万株、カラ売り残、約160万株。

 

貸借倍率0.07。

 

逆日歩1円。

 



逆日歩が3日分つく火曜日を狙って売り?

浮動株が170万株しかないのに、カラ売り残が160万に達したGダイニング株。

 

3日連続でストップ高をつけ、3日目は寄らずのストップ高。

 

160万のカラ売りが残ったまま、4日目を迎えることになった。

 

この日の逆日歩は2円で、火曜日にカラ売りを持ち越すと、受け渡しに土日をまたいでしまうので、3日分の逆日歩を払わねばならない。

 

なので火曜日はなんとしても、株を買い戻したいところ。

 

ところがやはりこの日も、寄りつき前には売りが殆ど出てこない展開。

 

浮動株170万株と貸株160万株を、仕手筋や大口投資家、そして群がってきた踏み上げ相場狙いのデイトレーダー達に握られているから、彼らが売りに回らない限り寄らない。

 

そこで気配値が次第に切り上がって、4日連続ストップ高まで到達した。

 

ところがストップ高に貼り付いた後から、売りがジワジワ増え始めた。

 

最初は、売り累計・約60万に対し、買い累計・約200万株だった。

 

それが徐々に売り累計が増え、約100万株を越えた当たりから、売りの増える速度が上がり始め、これは「寄るぞ」という感じになった。

 

そうしてストップ高で寄りついたと思ってすぐに、売りが殺到して超特大下落が始まった。

 

それが次の5分足チャートだ。

 

仕手株の5分足チャート(5日目/火曜日)
ストップ高で寄りついた1時間半後には、もうストップ安に貼り付いているという有様。

 

成り買いでストップ高に付いていたが、その下の買い板はスカスカだったため、あっと言う間にマイナスまで落ちてしまった。

 

急騰株のピークの最終日は、いつもこんな感じだが、今回は仕手筋や大口トレーダー達が、持ち越すと逆日歩3日分(6円)の日を狙って、高値で売り抜けたって事のようだな。

 

まあ、固定大株主が日証金やSBIに出している貸株を追加すれば、局地的に売り禁が解けて、月曜日にピークになる可能性もあったが。

 


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